norehero-19の日記

千葉県の鉄道などについて記します。

幻の船橋鉄道を探る④~藤ヶ谷

1.高圧電線の下に

4回目は柏市からスタートです。

柏市内は藤ヶ谷から大井にかけて工事が行われ、未成線跡が残っていました。
藤ヶ谷から大井は旧沼南町の町域内となるため、実際には旧柏市域には至らなかったといえます。


最初は藤ヶ谷周辺の航空写真から。

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1947年(USA-M871-97)国土地理院「地図・航空写真閲覧サービス」加工

航空写真の東西に通る道路は現在の県道280号線、まだ国道16号線は未開通。
北西側にある施設は米軍の白井基地(航空自衛隊下総航空基地)です。


赤矢印が未成線跡です。
道路になっていたり、掘り下げられていたりするが分かります。
下手賀川には何もなさそうです。

緑矢印の辺りも木が生えている所や地面の色が白くなっている所とかが怪しいですが、赤矢印の場所よりも不鮮明なため微妙です。
緑矢印は白井市富塚となりますが、白井村内は富塚だけ土地を確保できていたようなので工事が行われていてもおかしくはないです。


ちなみに、緑矢印のすぐそばにも林を貫く線がありますが、これは高圧電線が架かっている土地です。途中で交差もするので未成線跡を探すときにややこしいですが、現在も架かっているので比較対象にはなります。
もしかすると、この電線の下にまだ見ぬ未成線跡が眠っているのかもしれません。


2.塹壕の中に

次は藤ヶ谷から藤ヶ谷新田です。

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1947年(USA-M379-No2-116)

南側に横に通る道路は県道280号線。飛行場の誘導路もあります。

この写真で一番目立つのは、中央の築堤だと思います。水路を開けるように築かれています。おそらく築堤間は架橋する予定だったのでしょう。
この築堤ですが、1980年代には均されてしまい失われています。

他の赤矢印部も道路にもなっていて分かりやすいです。


緑矢印だけ未成線跡が途切れますが、旧版地図には描かれています。

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今昔マップを加工

左が旧版地図。どうやら道として使われていたようですが、廃れてしまったみたいです。他は地図上でもまっすぐ伸びる道路が目立ちます。

右は陰影起伏図ですが、赤矢印の部分が掘割として現在も残っています。
この掘割のある場所はサバイバルゲームのフィールドとなっており、「塹壕」として活用されています。
おそらく、未成線跡が塹壕となっているのは全世界探してもここだけではないでしょうか?


3.森林内に眠る未成線

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2019年(CKT20193-C10-20)

富塚と藤ヶ谷をトレース。
今でも一部に未成線に沿った土地割が残っており、大神保町と同じく森林内にも路盤跡が残る区間です。感覚的には下手賀川の左岸にも何か残っていそうな気がします。
築堤は無いですが、前述の「塹壕」のほか築堤南側(塹壕の対岸)にも土地の改変跡が残っています。


4.コンクリートがほしい

船橋鉄道の遺構はそのほとんどが盛土や切土ばかりでレンガやコンクリートの構造物がありません。
正直、鉄道遺構というよりも戦国期の山城です(もはや山城の方がみつけやすい

単に資金不足でそこまで工事できなかっただけだと思いますが、
工事していたとしても、全て木造だった可能性があります。

というのも、船橋鉄道の工事施工認可申請の工事方法書に

橋梁溝橋は総て木造とし営業開始後5ヶ年以内に改築に着手す

と書いています。

橋梁やボックスカルバートが木造で造られていたとして、現在にそれがどれだけ残るか…。
鉄道連隊のようにせめて橋台くらいはコンクリートで造っといてほしかった…


次回は風早・大井。