千葉好き地図鉄の雑記録

千葉県の鉄道などについて記します。

幻の船橋鉄道を探る⑤~風早・大井

船橋鉄道は川を越えられず

5回目は最後の工事区間柏市風早~大井となります。
この区間の工事された距離は長かったものの、開発によって遺構は失われています。

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1948年(USA-M738-80)を加工。国土地理院「地図・航空写真閲覧サービス」

風早の航空写真です。まだ国道16号線も県道8号線も未開通。一番下の矢印の辺りが沼南風早工業団地です。

無駄に赤矢印を置きましたが、キレイな線がわかると思います。
上2つ目の矢印の先には築堤があります。

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1948年(USA-M738-81)

写真中央が大津ヶ丘、北側が大井です。
未成線跡は弧状を描いて北に向かっており、場所によって切土工事をしている様子がうかがえます。

一番北側にある築堤で未成線跡は途切れますが、この築堤が船橋側からみて最後の遺構です。この先約3kmいくと柏駅です。

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今昔マップを加工

旧版地図にも描かれる築堤。
みての通り、船橋鉄道の築堤は大津川の手前で止まっています。ここから橋を架けるつもりだったのでしょうか。


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2019年

最後はトレース。
この区間は工業団地や住宅地として完全に開発されているため、船橋鉄道関係のものは何も無さそうです。
大津川手前の築堤も崩されてしまい跡形もありません。


最後は起終点駅であった船橋駅柏駅周辺です。
幻の船橋鉄道を探る⑥~船橋駅と柏駅 - norehero-19の日記